仁科センターの紹介
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ごあいさつ

 理研に仁科芳雄研究室が開設されたのは1931年のことです。それ以来、理研には80年近い加速器科学の伝統があります。2006年はその伝統に新たなページを開いた年となりました。世界初の超伝導リングサイクロトロン SRC と超伝導RIビーム生成装置 BigRIPS を擁する RI ビームファクトリー(RIBF)が稼働を開始しました。そしてこの世界に冠絶する性能を誇る実験施設での研究を支える体制として、理研仁科加速器研究センター(仁科センター)が誕生しました。

 仁科センターの第一義の使命は、原子核とそれを構成する素粒子の実体を究め物質創成の謎を解明することにありますが、さらには、それら素粒子、原子核を農業、医療など産業に応用する技術の開発も重要な使命になっています。総合科学研究所たる理研の特徴を生かした幅広い研究展開は、かつて仁科芳雄自身が拓いたものであり、それゆえ、仁科センターはこの偉大な先達の名を冠することとなりました。

 RI ビームファクトリー(RIBF)の完成により、原子核物理学の世界は大きな転機を迎えました。今まで得ることの出来なかった数多くの不安定原子核を大量に生成し、その性質を調べ、究極の原子核描像を得ることにより、大宇宙が重元素を生み出した路程をたどる事が可能になります。強力になった重イオンビームは原子核物理のみならず、多くの応用研究も可能とします。RIBFのもたらす研究可能性は広大であり、世界中の研究者がここで輝かしい成果をあげられるよう研究環境と運営体制の整備をはかっていきたいと思います。

 初代センター長、矢野安重は世界に冠絶する加速器を完成させました。この施設から素晴らしい成果を生み出していくことが当センターの今後の使命です。次代の優秀な科学者が存分に活躍できるような仁科センターたるべく尽力していく所存です。関係各位のご指導ご協力を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。

2009年10月1日

仁科加速器研究センター長 延與 秀人

 

 

 

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