私たちの身の回りにある100種あまりの元素。
その中心に位置しているのが原子核です。
このちっちゃな原子核の世界の不思議と魅力を5人のプロの研究者たちに語ってもらいます。
原子よりはるかに小さな原子核の世界。普段あまり意識していませんが、私達の身の周りにも、この小さな量子の世界が見え隠れしていて、私達の生活にも役に立っています。物質・質量の起源やエネルギー生産などを通して、ミクロ世界の不思議さをご紹介します。
加速器から出てくる重イオンビームを使って植物の新品種を創るお話をします。江戸時代の園芸植物の復活につながるかもしれません。
加速器を使って物質の種類を変えられる原子核物理は、現代の錬金術です。その研究を通じて人体の“ 原料”となっている多様な元素は、広大な宇宙の中で、いつ、どのようにして誕生したのか? 宇宙の創造と進化の理解は、自然界の元素の存在比を説明できるのか? といった元素創成の謎に迫る旅に皆さんをお連れします。
いま理研では加速器としては7世代目にあたる超伝導リングサイクロトロンを擁する「RIビームファクトリー」が動き出しています。理研におけるサイクロトロンの変遷を通し、その仕組みや特徴についてお話します。
2004 年7 月、我々の研究チームは、新元素・原子 番号113 の合成に成功しました。原子番号の大きい元素はたいへん不安定で、原子番号113 に至っては100 兆回に1回の確率でしかつくれません。
新元素合成の成功直後の状況や新たな目標への展望をお話したいと思います。