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RIBF Beam Time Operation

 

BigRIPS実験実施ガイドライン

2009年11月20日
11月24日改訂
マシンタイム委員長

2009年11月末よりのBigRIPSを用いる実験(以下Day2実験)開始に際し、実験グループ、RIビーム分離・生成装置チーム(以下BigRIPSチーム)、加速器基盤研究部(以下加速器グループ)の役割について、マシンタイム委員会(以下MT委員会)での議論を基に明確にする。なお、以下に示すガイドラインはDay2実験に適用されるが、今後のBigRIPS実験についての基本とする。

  1. 加速器グループ、BigRIPSチームはあらかじめMT委員会で定めたスケジュールに従い、実験グループへ必要なビーム供給を行う。スケジュールの変更は3者の協議により可能であるが、起こりうる問題の解決にはMT委員長が当たることとする。
  2. 加速器グループは、施設側の責任として実験実施に必要な一次ビームの供給を行う。
  3. BigRIPSチームは、施設側の責任として実験実施に必要なRIビームの供給を行う。以下はBigRIPSチームの役割である。
    1. BigRIPSの機器である1次標的・ディグレーダー・1次ビームのビームダンプ・磁石・標準検出器を整備し、稼働させる。
    2. SRCの出口からBigRIPS1次標的までの1次ビーム輸送を調整し、ビームスポットを標的上に生成する。
    3. RIビームの生成、粒子識別を行い、それらの情報(運転パラメータ等)を蓄積すると同時に実験ブループに供給する。
    4. ZeroDegreeでの粒子識別を行う。
    5. 実験グループがBigRIPSまたはZeroDegreeに粒子識別用検出器を設置する場合、協議のうえ分担を定め、サポートする。
  4. 実験グループは実験課題申請者(spokesperson)の指揮のもと、実験全体の計画と遂行、および科学的成果の迅速な公表について責任を持つ。以下はビームタイムにかかわる実験グループの役割である。
    1. 2次ビームの生成を含む実験全体の時間配分についてBigRIPSチームと協議のうえ決定する。
    2. 実験固有の検出器を開発、整備し、実験に用いる。
  5. 実験を円滑に実施するため、RIビーム供給に関して、ビームタイムまたはビームタイムのまとまり毎にBigRIPSチームの実務担当者を定め、実験グループとの日常的協議の窓口とする。加速器運転に関しては加速器運転・維持管理担当副部長が窓口となる。
  6. 三者(実験グループ、BigRIPSチーム、加速器グループ)は、実験実施に関連する情報の共有に務め、必要なら協議の場を持つ。

補足

RIビーム供給にBigRIPSチームの指揮のもと、実験グループが加わることがある。特に、専⾨のBigRIPS運転員(オペレータ)が設定されていないことに鑑み、実験グループメンバーにBigRIPSの調整を⾏うことができるラインセンスを付与し、オペレーター的な役割を担えるようにする。

開発要素の大きいRIビーム開発に実験グループの協力をBigRIPSチームが要請することができる。一方、新しいRIビーム生成法などが、実験グループの発案による場合は、BigRIPSチームメンバーと協力する開発実験をPACに提案し、研究を実施する。前者の場合、得られたデータの帰属はBigRIPSチームにあり、後者の場合はそれを提案した実験チームにある。

Day2実験では、238U、48Ca一次ビームのシリーズにつき、RIビーム供給の時間を各々2日設定した。BigRIPSチームは実験グループと相談の上、2日の実施内容について計画を決め、周知する。

BigRIPSチーム員が個々の実験グループに参加することを妨げない。参加は個人ベースである。

 

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